ヘルスケア大学がレーシックの推奨サイトになっているらしい

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DeNAが運営する医療系サイトのWELQ(ウェルク)の医療記事が不正確であったり、著作権を無視していたことが問題となり、昨年12月に守安功DeNA社長が謝罪会見を行い、WELQは閉鎖されました。

「守安功 謝罪会見」の画像検索結果

 

「第2のWELQか?」と報道されているのがリッチメディアが運営する「ヘルスケア大学」です。リッチメディアの社長は35歳の坂本幸蔵氏。元サイバーエージェントの社員です。

「坂本幸蔵」の画像検索結果

口火を切ったのは五本木クリニックの桑満おさむ医師です。

悪貨が良貨を駆逐する?ヘルスケア大学のトンデモパワーに脱帽。

非常に深刻な病気についても、さらっと書き流しちゃうのがヘルスケア大学の特徴です。がんに関する記事の正誤表を作ろうと試みて、複数の真っ当な医師に協力を求めたところ

ヘルスケア大学って最初の1行しか正しいことが書かれていない

と言われちゃいました。

 

続いて山本一郎氏がフォロー記事を掲載します。

健康情報サイトの闇 「ヘルスケア大学」であの「WELQ」を越えるトンデモ案件発覚か?

ヘルスケア大学というサイトは「5231名の医師が参画するヘルスケア情報サイト」であり「ドクターをはじめとした専門家のご協力のもと、主に医療・健康に関する情報の発信」することがセールスポイントとなっているわけですが、五本木クリニック院長の桑満先生によると、でたらめなコピペによるでっち上げ記事があったり、誤りを指摘された記事の監修医師クレジットが匿名のものにサラッと置き換えられてしまったりするようですね。ずいぶんと不思議なことになっています。

また永江一石氏が「健康被害を与えかねない内容のヘルスケア大学に名前を貸す数千人のお医者さんたちってなに?」という過激なタイトルの記事を書きます。

第2のWelqのヘルスケア大学!!!

医療系ネガティブ検索で上位を絶賛独占中です。
最初に書いておくと、ここのマジでヤバイ点は

1 内容が稚拙で誤認と嘘だらけ
2 クラウドライターによるパクりまくり
3 商売にプラスになるという医師の名前貸し
※一覧見ると歯医者ばっかり。w 医師数の水増しに最近過当競争の歯科医に営業して名前を借りるが、登録歯医者が2000人で日本の歯医者の2.5%なのに歯の記事が176記事。ww 大半が単に名前貸して人数水増し。

だと思います。1と2はWelqと全く同じなのだが、3が一番ヤバイ。知らない人は「こんなにたくさんの医師が監修しているのだから本当に違いない」と思い込んでしまう。

Welqよりさらに悪質!!!

といってもいいんじゃないでしょうか。

一連の批判を受けて、リッチメディアは5月10日に「ヘルスケア大学に対するWebメディア上での疑義に関してのご報告と今後の取り組み」を掲載します。そこで今後の取り組みとして

1.記事チェック体制の強化
記事が公開されるまでの各プロセス(テーマ選定、制作、医師監修、公開)におけるチェック体制を、人員数のみにとどまらず、仕組みの改善も合わせて実施することにより強化し、品質の向上を目指します
2.複数の医師による監修方法への変更
これまでは、1記事1医師の対応によって、医師監修を実施してまいりましたが、日進月歩の医療情報をよりタイムリーに反映するため、多くの医師、専門家の意見を反映した監修と改訂を繰り返すことによって、信頼性向上を実現いたします。
3.信頼性を届けるUIへの変更と、指摘収集の仕組みの構築
記事が、いつ公開され、どれだけ改訂されてきたかをお伝えできるUIへ変更いたします。また、記事に誤りがあった場合に、すぐに運営事務局へ指摘できるように窓口への導線をわかりやすく表示し、指摘を収集しやすい仕組みづくりを行います。

を実施する宣言をします。これに対して、桑満おさむ医師は間違いが多すぎるので一旦サイトを閉鎖することを提言しますが、リッチメディア側は誤りがある可能性のある記事があることは認めた上で、それが記事全体に占める割合は少ないと主張し、閉鎖することを拒否します。

「間違っている可能性がある記事については、一定数認識されているものの、記事全体に占める割合は少ない状況です。現在ご指摘を頂いている一部記事については、通常のお問い合わせ対応と同じく事実確認のうえで対応を行っております。 (医療情報サイト「ヘルスケア大学」に疑問 糾弾の医師に独占インタビュー)

ここで問題となっているのは記事の内容の信頼性です。確かに医療記事に間違いがあってはいけません。ただし記事に間違いがなければよいというわけでもありません。個々の記事の内容については合格点をつけることができても、問題視されるべき医療サイトというのはありうるし、実際にあるように思われます。記事の内容の信憑性に加えて読者が特に気をつけるべきことは、①誰が記事を書いているか、②何が記事になっていないか、③話の内容の方向性、の3点です。

まずは第1点の「誰が記事を書いているか」。誰が記事を書くかで話の内容はまったく変わります。ほとんどすべての医師は仮性包茎の手術をする必要はないと考えていますが、包茎治療クリニックの先生は当然のごとく「手術すべし」と主張します。第2に「何が書かれてないか」。高血圧に関して食事・運動療法の方が降圧薬よりも有効だとしても、製薬会社関係の人は食事・運動療法については触れないことで、新薬の有効性を説く記事を書くことができます。第3に同じ内容でも肯定的に書くか、もしくは否定的に書くかで印象はまったく変わります。例えば、突発性難聴に対する高気圧酸素療法の効果について、「ほとんど効果がなかった」を「効果があった者もいる」と書けば、高気圧酸素療法を受けたいと思う人は増えるでしょう。

この3点に留意してヘルスケア大学の医療記事を読んでみると、いろいろ見えなかったものが見えてきます。今回注目するのはレーシック記事です。2017年5月31日現在、ヘルスケア大学にはレーシックに関して23記事が寄稿されています(家庭の医学 レーシック)。

 

①誰が記事を書いているか

レーシック記事執筆の適任者は誰でしょうか。予備知識として入れておきたいのは、ほとんどの医師はレーシック手術に対して否定的もしくは消極的なことです。「日経メディカルOnline」が2015年に1003人の医師に対して行った調査では、「近視だとしたら、レーシック手術を受けますか?」という問いに対して91%が受けないと回答。眼科医26人中「受ける」と回答したのはたった2人でした。

レーシック

また、2013年12月4日に消費者庁はレーシック手術を安易に受けないように注意喚起します。消費者庁に調査協力をした日本眼科学会は翌日12月5日に「重要なお知らせ」としてホームページに消費者庁発表を掲載し、消費者庁とスタンスを合わせます。

レーシック手術を安易に受けることは避け、リスクの説明を十分受けましょう!

ヘルスケア大学は、9割の医師と8割の眼科医がレーシック手術に反対もしくは消極的ということを認識した上で執筆者を決めないといけません。自院はレーシック手術を行っていない、屈折矯正手術に詳しい眼科医が望ましいと私は考えますが(例えば、筑波大学の大鹿哲郎教授)、ヘルスケア大学で字実際にレーシック記事を書いている医師は3人。計23記事のうち19本が品川近視クリニック東京院「現」副院長の湯川聡、3本が品川近視クリニック東京院「前」副院長の冨田実という「品川の品川による品川のための」記事となっています。ヘルスケア大学は品川近視クリニックと何か結託しているのでしょうか。

ヘルスケア大学が指名した品川近視クリニックはいわくつきのクリニックであります。2013年9月24日にみんなの党の三谷英弘衆議院議員と「レーシック難民を救う会」のメンバーが54件の被害者情報を提出しますが、30件以上が一つのレーシッククリニックに集中していました。そのクリニックこそが品川近視クリニックです。2014年10月31日にヘルスケア大学で初めてレーシックに関する記事が出ますが(湯川聡執筆)、その6週間後に品川近視クリニック手術を受けた患者10人が品川近視クリニックに対して集団提訴します。

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同じ翔友会に属する品川美容外科と品川スキンクリニックも集団提訴されていますが(品川美容外科を集団訴訟【リフト手術を勧誘】効果なく後遺症)、品川スキンクリニック池袋院の神林由香院長はヘルスケア大学の姉妹版であるスキンケア大学で大活躍なのもお忘れなく。

 

②何を言わないのか

─ 眼科専門医であれば安全という情報操作

湯川聡医師はリスクを軽減するために眼科専門医にレーシック手術をしてもらうことを推奨しています(レーシックの費用について)。眼科医でない医師よりも眼科医、ただの眼科医よりも眼科専門医から手術を受ける方が安心できるという百人中百人が納得できるこの説明は、「眼科専門医でない医師の下でレーシック手術をするのは危ない」という事実から「眼科専門医の下でレーシック手術をするのであれば安全である」という誤認を起こさせるためによく行われます。

ここで言っていないことは、①眼科専門医という資格は眼科医であれば簡単に取得できる資格であり、②レーシック医師の99%が眼科専門医であり、③品川近視クリニックで手術を受けてレーシック難民になった人すべてが眼科専門医から手術を受けている、ということです。レーシック難民のブログとして最も有名な以下の3つはいずれも眼科専門医からレーシック手術を受けています。

「もう死にたい。って気分が何度もおきてる。仕事も休みがちになってこのまま続けるのは無理と感じてきています。どうしようもないくらい体がおかしい。助けて。誰か助けて下さい。」(嫁ができるまで淡々と更新するよ

「私はいつか、痛みで狂うか、痛みで失明するかもしれない。
…私はいつか、痛みで狂うか、痛みで失明して、仕事を失って、ホームレスになって、もう自殺するしか方法がなくなるかもしれない。
たった一度の間違いを犯したから。間違いはレーシックをしたこと、安心安全であるはずのレーシック手術を受けてしまったこと。」(くろねこの涙

「手術を受けたクリニックでは治療すらして貰えず、追い出された。「視力に問題がないのなら、お近くの眼科に行かれたらどうですか?」と電話で言われて、このとき初めて、この病院はヤバイと気づいた。金儲けのためにボンボン手術して、術後の患者のケアはお金にならないから、どんどん追い出していたのだろう。なんて恐ろしい悪徳病院で手術してしまったんだろう、とバカな自分を責め続けた。」(かえでの日記

─ レーシックの費用について

湯川聡医師はよいレーシック眼科を選ぶポイントとして、「利用者が多いクリニックを選択すること」を推奨しています。

もっとも確実なのが、利用者数の多いクリニックを選択することです。費用の面だけでなく、利用者数が多いということは、それだけさまざまな症例に関する知見を得ており、経験値が高いといえるため、質の部分でも安心できる可能性が高いです。レーシックの費用について)。

利用者が一番多いレーシッククリニックは湯川医師が副院長を務める品川近視クリニックです。つまりヘルスケア大学は監修医が自分の病院に患者を呼ぶこむよう記事を書いているわけです。湯川医師はちゃんと、「利用者が最も多いレーシッククリニックが手術被害者から集団訴訟を受けている」という事実も言っておくべきでしょう。

湯川聡医師はまた、適応検査は「ほとんどの場合無料」であると書いています(レーシックの費用について)が事実ではありません。品川近視クリニックは「無料検査予約」と言いながら、適応検査後に高額手術を勧められてそれを拒否すると、1万円以上の検査料金をとります。

湯川聡医師はこうも語っています。「費用は安いにこしたことはありませんが、安ければよいというものでもありません。内訳や内容をきちんと把握して、納得のいくクリニックと施術内容を選ぶことが大切です。」 しかし、患者が適性検査後にホームページに載っていない価格表を見せ、あなたの目の状態では安い手術ではリスクが高いと言い、患者が内訳や内容をきちんと把握しないまま高額手術を受けさせているのが品川近視クリニックです。

「私が受けた頃も、一番高いプランをゴリ押しされたりはあったのですが、それでも、HP掲載価格通りの案内でした。しかし、現在はなんと、HPに掲載されていない特別価格メニューをゴリ押しされます。だいたい30万のHP掲載の最高技術レーシックを受けようと来院すると、角膜強化手術がついた、100万、80万とかのあんしんプランを勧めてくるそうです。」(品川近視クリニックの現在

「26万(割引使用で23万)のコースで予約していったのですが、シャーカーも真っ青の医師のごり押しで気づいたら65万のコースになっていました」(ぱんちゃん

「待合で待ってる間、パーテーションで仕切られた小部屋に、レーシックの説明を受けてる夫婦がいました。ちょっとセレブ臭漂うナイスミドル。えこは今回クリニックに足を運ぶ際、下調べとして最新機の料金はいくらなのか調べてたんだけど、営業のお姉さんからは聞いたことも無い金額が飛び出てきました。ちなみに平均40万くらいで最新です。「こちらの60万のだとやはり不安が残りますし、一般的な手術ってことで老眼にはなってしまいますね」 「はぁ・・」 「でもこちらであれば、レーザーを角膜に合わせてカスタマイズするので、失敗や不具合というのも皆無と言えます。」 「はぁ・・こちらだといくらくらいで?」 「70万くらいはしますね。ただたった10万で安心や正確さを買うと思えば、安い保険だと私は思いますね」 「はぁ・・」 「万が一のお話しになりますが、再手術でまた費用や時間がかかるとバカらしいですから」(いやいや!えこ無料!無料!) 「それでも老眼になるんですよね?」 「それがですねぇ、今の技術ではその老眼も事前に食い止めることが出来るんですよ」 「いくらいくらいになるの?」 「95万くらいにはなってしまいますが、近くも遠くも見えてる両目を生涯手に入れる喜びを考えたら、それはもう!」 「95万かぁ・・」 「そうなんですよ!たった25万の追加で最高峰の手術を受けられるんですから、私は安いと思いますよ?別々に受けたら100万超えますからね」 「じゃあそれにするか、支払いはどうすれば?」 「一括でもよろしいですし、手術前に25万円振り込んでいただいても」 な~んて。早口でまくしたてる、いかにも訪問販売的な営業女に夫婦は落ちてましたね。超合いの手入れたかったよ。」(レーシックの営業

「適性検査を受けた後にホームページにも載っていない高額手術を勧められることがある」というのは非常に重要な情報なので、ヘルスケアクリニックが「レーシックの費用」について記事を書く場合は、しっかりそのことを書いてほしいものです。

適性検査を受ける前に見る広告

「品川近視クリニック 万円」の画像検索結果

 適性検査を受けた後に見せられる価格表

 

 

③話の内容の方向性

「成功率が50パーセントしかない手術」も、書き方を変えれば「成功率が50パーセントもある手術」という印象付けをすることができます。レーシック手術につきものなのは後遺症のリスクですが、リスクが高いか低いかは書き方次第で変わります。ヘルスケア大学ではレーシック手術の後遺症のリスクをことさら過小評価しています。

─ 失明のリスク

「なんらかの原因で網膜の血管や視神経が傷ついてしまった場合、失明を招く恐れがありますが、レーシックは目の表面にある角膜の一部にレーザーを照射するもので、奥の網膜や視神経に触れるような手術ではありません。日本国内で眼科専門医が行ったレーシックで、失明したという報告は現在までに1例もありません。」レーシックで失明した人がいるって本当?

湯川医師は失明のリスクはないと主張していますが、レーシック手術をすれば失明リスクは高まります。フラップ作成時に強い吸引をおこなう際、眼圧が急激に上げるため、失明の原因となる緑内障、後部硝子体剥離、網膜剥離になる可能性は(たとえそのリスクが低くても)高くなります。また失明の原因となる白内障になるリスクが高くなることもわかっています(奈良県の眼科医ブログ)。これらの症状が手術直後に出ることはないので、レーシック医師は因果関係を否定もしくは無視しているというのが実情です。しかし、レーシック手術を受けてすぐに失明した事例も報告されています。1つ目は、手術後、炎症がひどくてステロイド目薬を大量に処方されたことで眼圧が急激に上がり急性緑内障で失明した事例。2つ目は、レーシック手術後に手術のストレスで角膜ヘルペスを発症し、その処置が遅れて失明した事例。めったにない事例ですが、「1例もありません」というのは間違いです。

─ ドライアイのリスク

「手術では、角膜にフラップと呼ばれる薄い蓋(ふた)を作成しますが、フラップ作成によって角膜の神経が一時的に遮断され、目の乾きを感じるドライアイの症状が現れることがあります。レーシック後に生じるドライアイの症状は普通に起こる症状であり、経過とともに改善します。」レーシックのリスクも理解して!受ける前に知っておきたい6つのこと

「術後6か月ほどは涙の分泌量が減り、ドライアイの症状が出ることがあります。レーシックでフラップを作ることで角膜内の神経線維が切断され、瞬きをしても刺激が涙腺に伝わらないことで起こります。たいていはドライアイ用の目薬で解消されます」後遺症?レーシックで起きるハロー・グレア、ドライアイについて

角膜を削っても痛くないようにレーシック手術では三叉神経を切断します。三叉神経は数カ月で回復することが期待されますが、うまく回復しないとドライアイが永遠に続きます。消費者庁調査では13.8%の人が「ドライアイが続いている(6か月以上)」と回答しています。

「2度のレーシック施術から2年半後の現在ここ2週間くらいでどんどんドライアイが悪化してしまい前回の日記にも書いたけど「寝起きに目とまぶたがくっついて開かない」状態が続いています 寝起きはもう全然目が開かないため枕元にジクアス点眼液を置き手探りでさして目を開けています。 」(犬研撮影日記

「左目が駄目だなあ、いつも。 乾きまくる。レーシック後徐々によくなるって言っていたのは嘘だよな。」(レーシックプチ難民 バッジョ

「出目金のようだ。涙がない。じりじり痛い。こんなくそ手術受けたばかりに全てがおわった 」(キロロ

─ 老眼のリスク

「「レーシックをすると老眼が早まる」と思われている人が多いようです。よく「近視の人は老眼になりにくい」とも言われますが、近視がある人はもともと近いところにピントが合っているため、老眼を自覚しにくいだけ。近視の人がレーシックで矯正すると、遠くに目のピントが合う状態になります。ですからレーシックをしたから老眼が早まったということではなく、もともとあった老眼の症状が自覚しやすくなっただけなのです。レーシックを受けたからといって、老眼が早まるといったことはありません。」レーシックで老眼が早まるって本当?

言葉のトリックに騙されてはいけません。老眼とは水晶体の弾性が失われることでピント調節機能が低下し、それに伴い近くが見にくくなる症状のことを指しますが、レーシックをしたからといって水晶体の弾性が変わることはありません。しかし近くが見えにくくなるという老眼の「症状」はレーシックをすることで顕在化します。「老眼を自覚しにくい」というのは「近くが見える」ということです。「老眼の症状が自覚しやすくなる」というのは「近くが見えにくくなる」ということです。つまり、「老眼を自覚しにくいだけ」が「老眼の症状を自覚しやすくなっただけ」に変わるということは、「近くが見えていたのが見えなくなる」ということを意味します。これはレーシックのデメリットの中で特に気をつけるべきことの一つなのですが、湯川医師はレーシックをしても何も変わらないと言い張っているわけです。

レーシックの老眼リスクについては、竹内眼科医院院長の記事を一読してみてください(屈折矯正手術について考える: その5)。レーシックはピントの合う位置を遠くにずらすことで遠方視力を上げる手術です。そのためレーシックをすると「必然的に」ピントの合う最短距離も遠い位置にずれることになります。良心的なレーシッククリニックは老眼の問題を患者に詳しく説明しますが(例えば尼崎市の遠谷眼科)、多くのレーシッククリニックは、老眼が出たら本や新聞を読むときに老眼鏡をつけないといけないのだろう程度の認識しかない患者に、レーシックをしようがしまいが年を取れば老眼鏡のお世話にならないといけませんから、と言ってレーシック手術を勧めてきます。しかし、レーシックをしなくても老眼が出る人にレーシックをすると老眼の「症状」はひどくなります。50センチ先のものが見えない、ひどい人だと1メートル先のものが見えなくなるため、裸眼では料理も見えなければ、パソコンのキーボードも見えなくなります。裸眼では化粧をできないという理由でレーシック手術を受けたら、老眼鏡をかけないと化粧ができなくなった女性もいます。レーシック老眼にはとくに注意をする必要があります。

「44歳です。3日前、手術しました。両眼ともに、1,2の視力が出て、遠くがよく見えるようになりました。ところが、今まで見えていた50センチまでの近場がぼやけて見えません。携帯の画面も、食事で並んだ物も・・「老眼がでるかも・・」と説明は受けていたものの、あまりの変化。自分の脳と心がついて行かないのです。ずっと悩んで決意した手術。自分の選択を後悔したくないと思うものの、見えていたものを自分で見えなくしてしまったという悲しみと、今後の生活の不安で、心が泣いています。」(知恵袋より

「現在47歳の男性です。五日前にレーシック手術を受けたところひどい老眼の症状が出てしまいました。自分の周囲1メートルくらいがかすんで見えるひどい状態で、食べている食事もかすんでよく見えない始末で、日常生活が満足に送れないくらいです。…字の小さな本を読むときには老眼鏡をかけるといったイメージだったので、現実とのギャップに愕然としています。軽率に手術してしまった自分を責める毎日で、死んでしまいたいくらいです。」(知恵袋より)

「裸眼でメイクができない、爪が切れない、料理ができない、麺類とご飯の区別がつかない、エレベーターのボタンが読めないなど、箸が見えない、などこんなひどい見え方になるとは知りませんでした。70代の父よりひどい状態です。」(くろねこ

それ以外にも、過矯正、遠視、斜位、不同視、複視などの「見え方の変化」、眼精疲労、充血、目の痛み、などの「目の症状」、白内障や緑内障になる可能性など様々な後遺症のリスクを考慮した上でレーシック手術を受けるべきか検討すべきですが、ヘルスケア大学では品川近視クリニック東京院の副院長にレーシック記事を担当させることで「レーシック業者のレーシック業者によるレーシック業者のための」医療サイトと化しています。

ヘルスケア大学を閲覧する人は記事の内容が間違っていないかどうか気をつけるだけでなく、重要事項をあえて触れなかったり、記事から得られる印象を変えることで、読者が間違った方向に誘導されていないか注意する必要があるようです。

 

PS (12/11/2017)

 

6月 2, 2017 · Pukuro · No Comments
Posted in: レーシック

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