「ライブハウス」は和製英語

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たまに「ライブハウス」をそのままa live houseと訳す人を見かけますが間違いです。ライブハウスは和製英語なのでそのまま言ってもネイティブには「生き物のいる家」、「生きている家」と受け取られてしまいます。「ハウルの動く城」じゃないんだから、家が生きてちゃおかしいです。では「ライブハウス」は英語では何というのでしょうか。

 

■ライブハウスとは何か

ライブハウスはウィキペディアによれば、「ロックやジャズなどのライブやその他イベントを行う、比較的小型で立ち見中心のコンサートホール」を指します。ライブハウスで行うライブは「箱ライブ」と呼ばれます。ライブとは日本語の「生(なま)の」、つまり「生演奏」のことですが、ハウスの語源は1973年にこの言葉を初めて用いた京都市の「コーヒーハウス拾得(じっとく)」の「ハウス」にあるとされています。ライブハウスにはステージがあり、音響装置や照明装置が店に備え付けられていますが、店側は興行場ではなく、飲食店として営業許可を取得しているので店では飲食物が提供されます。

 

■ライブハウスはlive houseか?

答えはもちろん「間違いです」ですが、たまにlive houseと訳する人がいるようです。ジャパン・タイムズの記事にも

Live houses need to rethink their product if they want to attract customers (Sep. 30, 2014)

Unexpected places step in to fill the role of live house venues in Japan’s north (Oct. 23, 2015)

とタイトルでlive houseという言葉が使われ、

Rock God Dam’s teen mastermind: Eighteen-year-old student pulls off two-day music festival for charity (Sep. 18, 2013)には When she came to the capital, though, she started visiting more live houses. という表現が平気で使われています。日本各地にあるライブハウスを紹介するサイトでも、ジャパン・タイムズはLIVE HOUSEという項目を作り、

東京ギグガイドでも外国人にLive Housesを紹介しています。

最悪なのはWeblio辞書です。「ライブハウス」の英訳を検索すると以下の表示が出ます。

Weblioはこういう誤訳を平気でするので、Weblioのユーザーは気をつけてください。

 

■ライブハウスは英語で何と言うのか?

日本のライブハウスは日本独特のシステムなのでびったし合う英訳はありませんが、club, venue, barなどの単語を使えばうまく伝えることができます。

club

ダンスしたり音楽を聞く場所をclubと言います。だからライブハウスのこともclubと言ってかまいませんが、clubは多義語なので話の文脈が明確でない場合は、a live music clubやa club with live musicと言う方がわかりやすいです。Rock club、Jazz clubのように生演奏される音楽のタイプをつけ加えてもよいです。

venue

コンサートや会議などが行われる場所という意味のvenueという単語を使うことができます。ただしvenueだけだと何のvenueかわからないのでmusic venueやlive music venueと言う方がよいでしょう。ちなみにわたしはvenueという単語を使い慣れていないのでclubの方を使います。

bar

ライブハウスがお酒を出す場であれば、jazz barのようにbarという単語を使ってもよいです。

 

■「ライブに行く」は英語で何と言うのか?

I’m gonna go to a live music club. と言ってかまいませんが、showやgigという単語を使って表現することもできます。

show

I’m gonna go to a show tonight. (今夜ライブに行きます。)

ただしこれだけだと何のライブかわからないので(a comedy showかもしれません)、前後の文脈が不明な時はa jazz showのようにもっと細かく説明したほうがよいでしょう。

gig

I’m gonna go to a gig tonight. (今夜ライブに行きます。)

ただしこれだけだと何のライブかわからないので(a comedy gigかもしれません)、前後の文脈が不明な時はa jazz gigのようにもっと細かく説明したほうがよいかもしれません。ただしgigの方がshowよりも音楽関係のライブのニュアンスが強くなります。アメリカ人もgigという単語を使いますが、どちらかというとイギリス英語の単語です。

 

■PS

ライブハウスは和製英語ですが、日本からこの言葉が輸入されてLive Houseという単語が使われている箇所が東南アジアには数多くあるようです。下の写真はマレーシアのクアラルンプールにあるクラブ。

この写真はタイのバンコクのクラブです。

7月 20, 2018 · Pukuro · No Comments
Posted in: ■英単語豆知識

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