伊藤和夫「基本英文700選」をググる: 第7回

Pocket

鈴木長十・伊藤和夫著 『新・基本英文700選』
(A)英語の基本文型 8. 倒置・同格・挿入 (pp. 52-59)

196. It is not wise, nor in the long run, is it kind, to tax the thrify for the wasteful. 浪費する人を守るために倹約する人に税金をかけるのは、賢明なことではないし、結局はためにならないのである。

runとisの間になぜコンマがあるのかよくわからないので、 “nor in the long run, is”でググると出てきたのは35件。<run, is>の形になっている文章のほぼすべてが<nor, in the long run, is>という風にコンマがつけられていました。nor in the long run to tax the thrify for the wasterfulにis it kindが挿入されているからコンマがつけられたわけでもないので、なぜ<, is it kind,>になるかはわからないまま次の悪文を検討します。ちなみに “tax the thrifty for the wasterful”のググり件数は4件です。すべて2ちゃんねるから。dしかし「浪費する人」をthe wasteful、「倹約する人」をthe thriftyと訳するか?

197. Not till then did I realize the danger of the situation. そのときになってはじめて私は危険な事態に気がついたのである。

“Not till then did I”をググると出てきたのは97件。この倒置文をネイティブは普通に使っていると信じるか信じないかはあなた次第。

198. At no time does the plain look so perfect as in early autumn. 初秋のころほど、その平原が美しく見えるときはない。

as inってどういう意味なのでしょうか。as in early autumnで「初秋のころほど」という意味にならないと思うので、ここはso A as B 「BほどAはない」という表現のBの部分にin early autumnというフレーズが入ったということになるのでしょう。でもそれで「初秋のころほど~のときはない」という意味になるの?

200. Only if a foreigner has read much English poetry can he understand Shakespeare. 外国人は英詩をたくさん読んではじめてシェイクスピアの作品を理解することができる。

“read much English poetry”のググり件数は26。半分以上が「700選」関連。ちなみに “much Japanese poetry”の検索数は16。poetryは数えられない名詞なので間違いではありませんが。

201. “You must go to bed now.”  “So I must, and so must you.”

“so I must, and so must you”をググると出てきたのは23件。ほぼすべてが「700選」がらみです。

207. In late summer and autumn are seen the tints of color, which are the crowning beauty of the plain. 夏の末と秋には紅葉が見られるが、それは、この平原でもっとも美しい光景である。

なぜ「紅葉」がthe tints of colorと訳されるのだろうか? “the crowning beauty of the plain”の検索数は6件。すべて「700選」がらみ。

209. What you cannot afford to buy, do without. 買う余裕がないものは、なしで済ませなさい。

倒置文として何もおかしくはないんですけど、元の “do without what you cannot afford to buy”の検索数はたったの4件。なぜ元が使われない表現をわざわざ倒置して例文にするのでしょうか。

210. I made known my intentions to my parents. 私は自分の意図を両親に知らせた。

“made known my intentions to”をググったら出てきたのは38件。

212. Secondary education has two sides, a classical side and a modern side. 中等教育には2つの面、すなわち、古典を教える面と現代のことを教える面とがある。

“education has two sides”の検索数は37件。

221. I take it that we are to come early. 私たちは早く来なければならないと思う。

we, are, to, come, earlyというごくありふれた英単語も合体して “we are to come early”になるとググり検索数はたったの8件でした。

223. We must consider the question whether we can afford such huge sums for armaments. 軍備のためにこのような巨額の支出が可能かどうかという問題を考えてみる必要がある。

“afford such huge sums”をググったら32件しか出てきませんでした。 “afford huge sums”だと61件。

224. You have caused me to lose my temper : a thing that has hardly ever happened to me. お前のせいで私はかんしゃくを起こした。そんなことはこれまで私にはめったになかったことだ。

コロンの両側にスペースがありますが、スペースを置くのはコロンの後のみです。ここでは<temper: a>と書かないといけません。700選はこういう初歩的な間違いが多いですね。

225. He thought, and very wisely, that it was best to do so. 彼はそうするに限ると考えたが、それはまことに賢明であった。

“thought, and very wisely”の検索数は10件。その中で「700選」関連は8件。

232. We look back on days gone by if not always with affections, at any rate with a kind of wistfulness. われわれは過ぎし日のことを、かならずしも愛情とは言えないまでも少なくとも一種の憧れをもってふりかえるのである。

“look back on days gone by”をググると出てきたのは73件。そのほとんどがその後にif not always with affectionsが続きます。 “if not always with affections”の検索数は70件。そのほとんどがWe look back on days gone byの続きです。 “at any rate with a kind of wistfulness”は57件。そのすべてがWe look back on days gone by if not always with affectionsの後に登場?

234. He was, which was rare for him, in a bad temper. 彼は珍しいことだが、かんしゃくを起こしていた。

whichは何にかかっているのだろうか? かんしゃくを起こしたことにかかっているわけですね。まああそう「解釈」はできるから間違った文章ではないんでしょうね。English writingの授業でこういう英文を書いたら、ほぼ確実に書き直されるでしょうけど。先行詞がwhichのあとにきているからです。

237. At night, I think it probable, he looked up with curiosity to the stars. 夜になって、彼は好奇心を抱いて星空を見上げたこともあるだろうと思う。

I think it probableが挿入された文ということなのでしょうが、At night, I think it probable (that) he looked up with curiosity to the stars.とふつうに書ける文ですね。

 

5月 19, 2011 · Pukuro · No Comments
Posted in: ×基本英文700選

Leave a Reply