伊藤和夫「基本英文700選」をググる: 第9回

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鈴木長十・伊藤和夫著 『新・基本英文700選』
(B)重要文法事項を含む構文 1. 時制 (pp. 64-69)

258. I cannot tell when he will come, but when he comes, he will do his best. 彼がいつ来るかわからないが、来れば最善をつくすだろう。

文章を眺めてなにも違和感を感じないのに、声を出して読むと、「あれっ?」と違和感を感じる文章に出くわすことがあります。「700選」はそういう文章が異様に多いのですが、例文258の “I cannot tell when he will come”もそうです。和訳では「cannot tell =わからない」ということになっていますが、普通は「(わかっているけど)教えることはできない」という意味に受け取るでしょう。和訳通りの意味ならば、I don’t know when he will comeと言うべきです。ちなみにググってみると検索数11件。すべてが「700選」がらみです。 “I can’t tell when he will come”の検索数は0件。 “I cannot tell when she will come”も検索数0でした。

272. He has not been employed by the company two months before his linguistic abilities were recognized. 彼は会社に勤めて2ヶ月もたたないうちに、語学力を認められた。

<not … before>といったネイティブにもわかりにくい構文を覚える価値はないと思います。ところで “he has not been employed by the company”という受動態文章のググり件数は10。すべての能動態の文章は受動態に書き換えることができますが、英語は能動態が基本の言葉ということをしっかり理解してください。この文章は明らかにネイティブには不自然に聞こえます。中原道喜著の『基礎英文問題精講』にも「英語では、日本語よりも受動表現が広く用いられる」と書かれていてびっくりしましたhttp://www.sanctio.jp/archives/2896。ちなみに「272. I had not waited long before he came. 「待つほどもなく彼が来た」」というコメントがつけられていますが、この英文の検索数は50。そのほとんどが中国・韓国サイトです。

280. She is always finding fault with others.  Is she faultless herself? 彼女は他人のあらばかり差がしている。自分には欠点がないというのだろうか。

Is she faultless herself?という文章が気にかかりますが、おかしくはないのかもしれません。まああ変な英文ではあるわけです。ところで、この文章は佐々木高政著の「和文英訳の修行」を真似した(「盗作した」)ものという意見があります。http://nlogn.ath.cx/archives/001200.html

真似されたとする佐々木氏の文章はこれです。
87. He is always finding fault with everything I do. 奴ぼくのすることに一々けちばかりつけやがる。
こちらの文章はちっともおかしくありませんね。

283. If you do that, you will be cheating. そんなことをすれば、人をだますことになる。

これも何かしら不自然さを感じさせる文章です。ちなみにこの英文のググり件数は6件。

5月 21, 2011 · Pukuro · No Comments
Posted in: ×基本英文700選

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