「記念日」じゃないのにanniversary。「貢献」しないのにcontribute

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今年の夏に布袋寅泰さんがツイッターで炎上しました。

おはようございます。今日は68回目の原爆記念日ですね。世界の平和を祈り黙祷を捧げたいと思います。

と書いたからです。原爆が落ちた日のことを「記念日」というのは何たることか、というわけですが、「記念て「お祝い」っていう意味じゃなくて「忘れないようにしよう」っていう意味やから無罪」と布袋さんを擁護する意見もありました。

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「わたし」的には忌まわしい過去に関して「記念」という言葉を使うことに違和感を感じます。だから、原爆も南京虐殺もホロコーストもオウムサリン事件も東日本大震災も「記念」とすることはできません。辞書に「記念=後日の思い出として残しておくこと。過ぎ去った物事などを思い起こすこと」と説明されていても、良くない出来事が起きた日を記念日とは言いたくありません。

とは言うものの、実際には「原爆記念日」という言葉はわりとよく使われています。「南京虐殺記念」とか言ったら、日本人は大量の中国人を殺したことを祝っているのか、と受け取られるんじゃないか心配になりますが、「南京大虐殺記念」という言葉も普通に使われるし、広島県福山市にはなんと「ホロコースト記念館」があります。

一つの仮説ですが、なんで南京虐殺やホロコーストを記念日というようになったかというと、英語のanniversaryを「記念日」と訳すからではないかと…。あくまでも仮説です。証拠はありませんm(_ _)m。

英語ではanniversary of Nanking massacreHollcaust anniversaryと言ってもとくに違和感を感じません。anniversaryは文字通りthe day on which an important event happened in a previous yearという意味であって、そのevent(出来事)の内容については問われないからです。ホロコーストについてはHolocaust Remembrance DayHolcaust Memorial Dayという表現の方がよく使われますが、anniversaryといってもかまいません。

ほかにも英語ではポジティブなことにもネガティブな事にも使うのに、その日本語訳では良いことにしか使わないので、語感を失われがちになる単語にcontributeがあります。英単語集の訳をみると「~の一因となる」という意味ものっていたりしますが、大抵の受験生は「貢献[寄与]する」という訳のみ覚えます。そうすると、contribute toはhelp or cause an event or situationという意味にすぎず、そのeventやsituationは好ましくないないことでもかまわないということを逸してしまいます。例えば、Cambridge Advanced Learner’s Dictionaryに出てくるcontribute toの文例は、

Smoking certainly contributed to his early death.

です。contribute toの後には名詞だけでなく動詞がくることもありますが、ネガティブな意味の動詞が次にきて
contribute to aggravate…
contribute to damage…
contribute to decline…
contribute to depress…
contribute to deteriorate…
contribute to exacerbate…
contribute to impair…
contribute to worsen…
と書いて一向にかまいません。

10月 7, 2013 · Pukuro · No Comments
Posted in: ■英単語豆知識

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